男には、どうしても旅に出なければならない時がある。
今いるところを飛び出して、新たな大地を求める。フロンティアスピリット。
開拓なくして発展なし。
挑戦なくして進歩なし。
旅は人生の縮図。
冒険心を失えば、男はただ老いるのみ。
人類を待つのは衰退のみ。
まだ見ぬ土地を夢見て、男は旅立つ。
ふと気づくと、忘れかけていた旅人精神がメラメラと沸いてきて、僕は旅に出ることを決意した。
そう、目指すは中国大陸。
目的地は桂林だ。
香港に来て、一度はやっておきたいことがあった。
香港を飛び出し、中国大陸を陸路で旅をすること。
時間は限られている。
限られた時間で、陸地を進んでどこまでいけるか。
そして、ちゃんと決められた期限までに帰ってこれるか。
かつて僕もバックパッカーだった。
社会人として働いている今でも若かりし頃の情熱が忘れられない。
否、普段は忘れている。忘れているのだけど、急に当時の思いが蘇ってきて、いてもたってもいられなくなる。
そんなときは、気持ちを押さえつけずに、着の身着のまま任せてしまったほうがいい。
情熱と、夢と、希望とワクワクをバックパックに詰め込んで。
バックパッカーがバックパッカーであるためには3つの制約がある。
それは、時間、お金、体力だ。
全てが無ければ当然旅なんかできない、でも全てが満たされていると旅も楽しくない。
今の自分はお金と、体力が充分ではないが、ある。
制約は時間である。4日後には必ず香港に戻ってこなければならない。
その制約の中どこまでできるか、そこにスリルがある。
行き先は桂林にした。
陸路で現実的に香港から数日で行くことができて、尚且つ、何とか現地を楽しめるギリギリのライン。
それに、桂林は以前から興味があった。
広西チワン族自治区の北東に位置する桂林は、日本人に特に有名な中国の観光地の一つである。
水墨画のモデルとなった山々が林立している、あの場所だ。
絵でみて中国に思いを馳せたことがある人も多いだろう。
香港から直線距離でおよそ500km。
日本では東京から広島までの距離とほぼ同じ。
比べてみるとこの距離を4日間内に陸路で旅をすることの困難さがわかるのではないだろうか。
ましてや中国だ。
新幹線は無い。
香港人の友人に桂林に陸路で行くと伝えたら、そろってバカにされた。
確かに香港から桂林までは飛行機が出ている。
安いときは往復1500HKDくらいだ。決して高くもない。
だけど、そういう問題ではないのである。
もし飛行機でぴゅんと行ってしまったら、道中の旅情も、香港と桂林との間の距離感も、到着したときの達成感も、
何にも味わえなくなってしまう。旅からロマンは失われ、それはただ、寂しいアラサーの一人旅行になってしまう。
だから僕はバックパックを背負って旅にでた。
目指すは桂林。
中国の秘境へ。
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