黄大仙(ウォンタイシン)で占いをしてみた結果

香港観光ツアーでは必ず組み込まれると言ってもいいお寺、黄大仙(ウォンタイシン)に行きました。

ここは香港でも最も有名な道教のお寺の一つです。
1915年創建、1921年信託によって現在の地に移転しました。

なんでもごちゃまぜな香港らしく、道教、仏教、儒教が習合しているのが特徴です。
仏教は我々日本人にとっても身近だけど、道教、儒教ってなんでしょうか?
道教は老子を教祖に置く、中国の土着、伝統的宗教です。
道は物事の始まりと終わりを表します。
仙人になることを目指す宗教です。
日本で独自の進化を遂げた陰陽道の起源になります。
儒教は孔子を始祖に置く、中国の宗教です。
五常(仁、義、礼、智、信)を拡充することで五倫(父子、君臣、夫婦、長幼、朋友)関係を維持することを目指します
孔子は紀元前500年頃、春秋戦国時代の思想化でした。

三つの宗教が混在しているため、ここでは黄初平、観世音菩薩、孔子の三人が祭られています。
黄大仙の本名は「黄初平」です。黄初平は晉朝(西暦328年)、浙江省(上海の近く)金華県出身の貧しい家庭に生まれました。
生活費を稼ぐ為、八歳の時から放牧の仕事を始めました。
15歳の時に故郷の金華赤松丘で仙人と出会い、家族を離れ、山奥にこもって何十年もの修練を積んで仙人となりました。
それから40年後のある日、彼の兄が山に登って彼を尋ねたところ、運良く兄弟は再会できました。
そして黄大仙が指で石を羊に変えたのを見て、兄も修練しようと決めたのです。
彼が赤松丘に住んだことから、人々から赤松黄大仙と呼ばれています。
つまり、黄大仙とは道教の仙人のことなのです。

風水上、香港ではセントラルが最もエネルギーの集まるところと言われ、金融の中心になっています。
一方、ライオンロックの岩や石から出てくる殺気を和らげるため、そのふもとにウォンタイシンが立てられました。
ここは五行(木、火、土、金、水)に基づいて建設されています。

有求必応(ヤウカウビイェン)、「誠意を持って真心でお願いしたら、大したお供え物がなくても必ず叶えてくれる」
という教えが黄大仙にはあり、たくさんの人が訪問するのにはこうした理由もあります。
一般的に神様に線香を供える時は、3本ずつになっています。
何故なら「天、地、人」3つのものがひとつになるという意味があるからです。

しかし、線香を立てた瞬間に、係員に回収されて捨てられてしまうのは、
いくら人気で仕方ないとは言っても、なんか興ざめですね。
ここの本堂の前では、沢山の人が筮竹(ゼイチク)という竹棒がたくさん入った筒を振っていたり、
聖杯(センブイ)と呼ばれる木片を投げたりしています。

筮竹(ゼイチク)はお祈りしながら振って、一本の竹棒が落ちるのを待つわけでですが、
一本だけ出すのが難しく、失敗して竹棒をぶちまけている人が結構います。
大吉は100本中3本のみでNo.1が一番いいとのこと。
1回に一つのお願い事だけができるとされています。
聖杯(センブイ)は二つの木片からなっていて、そそぞれ半月のような形をしています。
カーブ面が陰、平らな面が陽です。
おでこに持っていって名前、生年月日、聞きたいことを強く念じ、その後、地面に投げ落とします。
両方の面が陽なら不明
両方の面が陰なら駄目
一枚が陽、一枚が陰ならOK
という簡単な仕組みです。
投げ落とす回数は3回までとのことです。

僕も苦戦しましたが、なんとか一本の竹棒を出せました。
番号をメモします。
それを敷地の脇のほうにある占い所に持っていくと、占い師さんが内容を説明してくれるという仕組みです。
占い師はこれでもかというくらい沢山いて、どれがいいのかシロウトにはわかりません。
とりあえず、日本語対応のところがあるので、そこに紙を差し出したら一人50HKDでした。
恋愛運を聞きたかったため、期待に胸高鳴らせて行ったのですが、
内容は、干支を聞かれて、今年は厄年だから良いだとの、来年は厄年じゃないからダメだの、
そんな陳腐な内容でした。厄年とか血液型と同じくらいどうでもいいわ。
きっと日本人だから適当にあしらわれたのだと思いたい。
占いの価値はあるとは思えませんが、この寺にはいろいろな建物があって一見の価値があります。


この龍も何かのご利益があるんでしょう。沢山の人が鼻をこすってピカピカになっています。

子供の龍なんかもっとピカピカです。

この日もたくさんのツアー団体がこの寺を訪問していました。
黄大仙の裏には長めのいい山があtってハイキングに良いです。
そこを訪れた時の記事はこちら↓
黄大仙の裏から夜景を眺めるのが結構いい 慈雲山


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