香港島のコーズウェイベイは自分の感覚でいうと東京の渋谷みたいなところだ。
飲食店、ファッション店舗、大型デパートが密集する香港の中でも随一の商業の中心的地域で、
看板ごちゃごちゃの九龍サイドとは違い、ファッショナブルな雰囲気がある。
いわゆる香港らしさは低くて、どんな都市にもある新しいものが集まるお洒落な場所だ。
それでいて、あまり高級すぎてハイレベルな人が集まるというわけでもなく、庶民的な場所でもある。
だから、東京でいったら渋谷とか新宿あたりのイメージだ。銀座とはちょっと違う。
ファッションだけでなく、イケヤや雑貨屋なんかも多く、買い物をするのに便利なので、
ここで必要なものはだいたい手に入ってしまう。
コーズウェイベイの中心にはSOGOがある。
これはもう、完全に超日本的なデパートである。まさに日本のデパートを想像してもらえばいい。
日本語の本屋「旭屋書店」があるのもここ。
香港には昔からたくさんの日本の百貨店が進出していた。
大丸、伊勢丹、松坂屋、三越、東急、西武、そして2000年前後に全て撤退か売却されている。
今残っているのは東急とSOGOだが、名前が使われているだけで日本資本ではない。
SOGOはLifestyle International Holdingsという会社が保有している。
なんともさびしい限りだけど、SOGOは昔からの日本のデパートの雰囲気を継承している。
家賃高騰が撤退の理由のようだけど、それでもどうして?と思うくらい今のSOGOには香港人が押し寄せている。
しっかりと香港人のライフスタイルのなかに日本のデパートは入り込んでいる。
それなりに儲かっているんじゃないだろうか?
地下に日本的なスーパーがあって、惣菜とか日本から輸入された食品、食材がところ狭しと並んでいる。
お客の多さは辟易するほどだ。歩くのも困難なくらい。
ここでは、納豆を始め、豆腐や、うどん、ソースなどの調味料、その他日本のスーパーで買えるものは大体手に入る。
だから、香港で日本食を作るのに困ることはほとんどない。
ただ、値段が1.5倍から2倍くらいなのが少々痛い。
それでも日本食ブームのためか香港人は結構買っている。
お寿司なんかの惣菜も手に入るし、夜に値引きされるのもおんなじだ。
ただ、キムチだけが韓国輸入のものしかないのが納得いかない。
たしかに本場から輸入するのが正しいんだけど、日本人からしたら、牛角キムチのほうが絶対においしいのだ。
レトルトカレーとか、キューピーたらこソースとかが高いのも困る。
僕は日本のレトルトカレーとか、パスタに混ぜるだけのソースとかが大学生の頃から大好きなのだ。
なので、日本に帰国したときは買い溜めしてこようと思うのだけど直ぐ忘れてしまう。
イオンも進出してきてるしこれから日本食のスーパーは日本で儲かるビジネスかもしれない。