香港 上流階級の世界

香港には二種類のお金持ちがいる。
一種類は欧米外資系のセレブ達。
彼らは主に金融系の仕事に携わっていて、一時的に香港に駐在して働いている。
そこそこ裕福な人たち。
もう一種類は不動産関係で富を築いた、昔から香港を拠点としている大金持ち。
この人たちは一般人が雇われて働いて到達できるレベルとは違う次元の世界にいる。
昔から香港では高いところに住むほどステータスが高いとされてきた。
そこには一般人の知らない、豊かで広々とした贅沢な生活があるらしい。
移動はもちろん運転手付自家用車なわけで、高地に住んでいても問題ないわけだ。
僕からしたら街をそぞろ歩きできないのは甚だ不便なような気がするが、
セレブの生活様式や価値観からしたらそんな不便などそもそも感じないのだろう。
家庭の日用品なんかは基本的に家政婦が調達してきてくれる。
セレブのステータスとなるようなものにはいくつかある。
それは、当然一等地の一軒家だったり、ジョッキークラブの馬主だったり、クルーズ船だったり、ゴルフクラブの会員だったりする。
先日たまたま機会があって、そうした上流階級の方に連れられてゴルフクラブの施設にお邪魔してきた。
golf club
格式高い歴史を感じさせる建物に、なんともゆったりとした時間が流れている。
golf club
うん。自然に囲まれてなんと贅沢な空間だろう。
こんな一面が香港にはあるんだなーとしみじみ思った。
汚い空気と悪臭と騒音にまみれた下層世界とは大きな違いだ。
香港は慌しくて狭くて、ヒトがゴミゴミした印象しかないけれど、
しっかりこういう人間らしい空間で生活している人たちもいる。
もっともそれなりのステータスや金のある人たちにその特権は限られている。
僕にはあまり興味のない世界ではあるが、ゆっくりした夕食をワインを傾けながら頂く静かで穏やかなひと時は、
やっぱりどうしても素敵なのであった。


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