深センスタイル ⑥ エピローグ

中国の玄関、深センをJETROのレポートから勉強する会、第六回目。
これでこのレポートは終わり。エピローグ。
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深センスタイル エピローグ
深センはドラマティックな街だ。
もともとは人口わずか3万人の漁村だった。
それが経済特区となってわずか30年で1400万人の大都市へと変容した。
経済発展はひと段落ついて、成長速度は落ちるかもしれないが、
中国有数の巨大都市となった深センは隣街香港との結びつきを一層強め、
アジア最大の都市圏の一つとして世界レベルで地位を高めていくに違いない。
香港と深センを結ぶ高速鉄道も建設中のようだ。
2014年現在で今もまだできていないけど、完成すればわずか15分程度で深センにいけるようになるとのこと。
またイミグレの数もどんどん増やして13個までに増やす計画らしい。
そもそもイミグレが現時点でもそんなにたくさんあることが驚きなのだが、
深センと香港の人の往来を考えると全然足りないのだ。
今は、イミグレのタイムロスもあわせて香港から深セン市内にいくのにざっと2時間かかる。
鉄道、イミグレ共に整備されれば、香港と深センがくっついて一つの都市になるのは時間の問題だろう。
この記事でも書いてあるけど、現在深センと北京は高速鉄道によって結ばれている。
両者は直線距離で1900KMだ。普通は陸路で移動する距離ではない。
ちなみに札幌と鹿児島の直線距離は約1600KM。それ以上に遠い。
距離計算
そんな中国北端と南端の二地点が、わずか10時間強で移動できる。
朝出発したら夕方には北京に着いちゃうのだ。
人間ってすごい。
もっとも、値段はそれなりにする。936RMBなので一万五千円くらい。飛行機を使ったほうが安いか。。
でも、普通列車だと今まで30時間ちかくかかってたのだ。
時間があれば、僕だったらこっちの寝台席450RMBを使ってのんびり北京まで行ってみたいが。
Beijing to Shenzhen High Speed Train Schedules & Fares
深センはバイオエネルギー、インターネット、新エネルギーなどのハイテク産業やサービスに力を入れていて一皮剥けるための努力もぬかりない。
電気自動車のBYD、研究開発に強みを持つHuawei、招商銀行など数十年で驚くべきスピードで成長した魅力的な企業もでてきている。
でも僕みたいな一般市民にとって深センの魅力はやっぱり、「山寨(shanzhai)」だね。
山寨とは中国製のパチもんのこと。
この生産本拠地が深センであり、さらにその中心地が華強北らしい。
パーツ、設計、プログラム、製造、包装すべての業者が揃っていて、完成品も大量に売られている。
実際に華強北に行ってみて思ったが、全然秋葉原のレベルを超えている。
一つ一つのパーツごとに専門店があるレベルなのだ。
これのクオリティが半端なく高くて、しかも正規品の何分の一と安い。
もちろんガチのパクリ商品は買わないが、
中国のよくわからないメーカーが作っているIpadみたいなアンドロイドタブレットのクオリティは全然遜色ないレベルになっていて、ただちょっとばかし安っぽくてブランド名が無いだけで、ただただ安いのだ。
(内部の技術的な部分で特許侵害をしまくっているのかもしれないが素人の僕にはわからない)
正規品よりバリエーションが豊富で、自分の求める機能が必要なものだけ網羅されたものを、
それに応じて小刻みに設定されている値段で買うことができる。
例えば、タッチパネルのグレードが違うと100RMBくらい価格が異なるとか、とてもわかりやすくて、
ブランドネームという付加価値がない分、僕としてはありがたい。
まあ、深センは無機質な都市だ。
それは中国の都市でしかない。
色が無い。
敢えて言えば、無機質なところが特徴だ。
もちろん、中国らしさはそこかしこに感じられるが、それですら薄い。
なので、深センはこれからも観光地としてではなく、ビジネスの拠点として、
中国の玄関口として発展し続けていくんだろう。
深セン自体に愛着は沸かないけど、そういう面で魅力的な街であることは間違いないので、
これからもその動向をウォッチしつつ、
ビジネスチャンスを探っていきたい。


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