悲劇 キャセイパシフィックのフライトアテンダント事情

香港をハブにしているキャセイパシフィックのフライトアテンダントの子と飲む機会があって、
いろいろ仕事の話を聞かせてもらった。
彼女たち(日本人フライトアテンダント)はどうして、キャセイに就職したかというと、
基本的にJALかANAに落ちたからだ。
もちろん、海外に出たいかキャセイに入った人だっているんだろう。
だけど、それは少数派だと僕は考える。
キャセイをどうやって受けるかというと、普通に日本で受ける。
ただし、募集があるのは4年に一度くらい。
だから基本的にキャセイを狙って就職活動する女の子はいない。
たまたま、その年キャセイに応募できただけだ。
だけど4年に一度の採用ではかなりたくさん採用する。
だから年齢も必ずしも新卒一律ではなくて、転職組の人たちもいる。
特にJALが経営不振になって新卒採用を見送ったときは、たくさんの子がキャセイに就職し、
香港で生活を始めることになった。
彼女たちは基本的に薄給だ。
たぶん日本円換算で月給15万円~20万円くらいだろう。
入って三年間は寮に入ることになる。
これはゴールドコーストという空港に近い、辺鄙なところにあって、交通の便がものすごく悪い。
一応、香港唯一のリゾート地といわれている場所だけど、ほんとに名ばかり、
彼女たちがすんでいるのはボロいマンション。
2人でシェアして生活している。
もちろん各自に部屋があって、リビング、キッチンなどが共同のそれなりの広さはあるらしい。
ここには日本人だけでなく、タイ人や他の国から採用された人たちも一緒に住んでいる。
こんなところに住んでいるから彼女たちはただでさえ世界中を飛び回っているのに、街に出てこない。
したがって友達もそれほど多くない。
なんてもったいないんだ!
募集が4年に一度だけなのは日本人だけなので、外国人は毎年入ってくる。
そうすると寮がいっぱいになってしまう。
なので、寮にいれるのは3年と決まっている。
3年経ったら外にでなければならない。
それでもまだなんとか生活はできる。
家賃補助が8000HKDでるからだ。
この家賃補助のおかげでしばらくは一人暮らしをすることができる。
しかし、それも長くは続かない。
勤続8年目を過ぎると、その家賃補助が一切でなくなる。
つまり、あんたの若さが金になるのは30歳そこそこまで。8年目までに旦那を見つけて、退職しなさいよ。
と、そういうことなのだ。
なので寮を出る辺りから彼女たちは少しずつ焦り始める。
給料は残念ながら8年目までほとんど増えない。
昇格しなければ正規の社員として認められないためだ。
この昇格がまた難しい。
フライトアテンダントたちは毎日のフライトで上司から点数をつけられる。
この点数の平均点が高い順に5年目あたりから昇格することができる。
8年目までには普通の成績を収めていればなんとか正規の社員になることができる。
それからは昇給も多少は期待できるが、残念ながらとても生活ができるレベルではない。
香港では東京でOLが住むような多少綺麗なワンルームに住もうと思ったら余裕で10000HKD(13万円)はする。
それも辺鄙な場所でだ。
都心に近いところに住もうとおもったら月給とほとんど同じ額を払わなければならない。
つまり、8年目までに伴侶を見つけらればゲームオーバー。
あるキャセイの子はJALへの転職を目指して日本に通っていた。
JALはまだボーナスもでないけど、3年目には昇格できるし、将来的に給料も上がる。
なおかつANAより海外路線が多いからやっぱり魅了的なのだそうだ。
こんな境遇でもキャセイを続けているのは、
やっぱり香港での生活と、世界中を飛び回る仕事、そして比較的自由にとれる休みが魅力的だからだろう。
そんな生活は他の仕事ではなかなかできない。
彼女たちがジリ貧にならず、Exitできることを、祈っている。


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