コーズウェイベイに鉄人旨花という鉄板料理屋がある。
名前からして、日式(香港人のやってる日本料理屋)のにおいが漂っている。
香港人の間では人気らしく、行って見た。
香港では炉端焼きという料理がある。これは一応日本料理らしいんだけど、僕は炉端焼きがなんなのか知らなかった。
いや、今もよくわかってない。
一方で、鉄板焼きの店というのは少ない。
とりあえず入った瞬間から、ここは安い店ではなさそうだとわかった。
全席カウンターが売りのよう。
今や、香港人もカウンターの価値を知っているようだ。
カウンターは二種類あって、一つは寿司カウンター、もう一つは鉄板焼きカウンターになっている。
寿司のほうにはあまり人がいない。
鉄板焼きがを食べるつもりだったので奥に案内される。
席の雰囲気。料理人を囲んで半円形のテーブル。
僕はこういうのあんまりお洒落だと思わない。びみょうに向かいの人達の様子が見えるのが、
カウンターの価値を下げていないか。
鉄板焼きテーブルはほぼほぼ埋まっていた。
しかし値段は決して安くない。
料理だけのコースで一人だいたい1万5千円~
女の子と二人でいっておごったら余裕で3万超えるレベル。
料理人はいかにもな香港人。
その料理の手さばきを見れるのが売りなんだろうけど、並べられた野菜がなんとなく作業場感を出している。
まだ若干生きているロブスターが、目の前で豪快に調理される。
ちなみに同席した女性たちが頼んでいたもので、僕のではない。
コース料理を頼むほどの情熱のなかった僕は、アラカルトを細々と頼むことにした。
料理は見た目も洗練されている。味もそれなりに美味しい。カルパッチョ的なやつ。
ほたて。
これなんだったか忘れた。
目の前ではあわびがグネグネしながら焼かれている。それにしても中国のあわびはでかすぎ。
シンプルすぎる西京焼き?
そんでフォアグラ。隅っこに置かれてても、ソースが散らばってると寂しく感じないのね。
おなかが膨れきれていないので、最後はガーリックチャーハンを注文。
味は決して悪くなかった。目の前で料理されるのも面白かった。出てきた料理の見た目も良かった。
だけど、なんだろうね。やっぱり値段が高いとそれなりのものを期待してしまうんだよね。
結局この日僕は2万5千円くらい払った。
それだけ払ったけれど、感動させてくれるような料理は出てこなかった。
つまりコストパフォーマンスでこの店は負けていると思う。
なので、僕はこのレストランにまた来たいとは思わなかった。
ケチらず、あわびとか、ロブスターとか食べてればまた違ったのかもしれない。
今振り返って思う、コーズウェイベイにありながら、この店はゆったりとしていて座席数が少なく、
店内の人が少なかった。日本では当たり前のそんなところが、香港人にとっては最高に贅沢なのかもしれない。
じゃあ、やっぱり鉄板焼きは日本で食おう。
Shika Teppan-Yaki