旅に保険は重要だ。
着の身着のまま旅をしているバックパッカーは、心配も無くてうらやましと思うかもしれない。
特に1年とか2年とか長期旅行をしている世界一周旅行者など誰もが羨むものだろう。
だがしかし全然、そんなことはない。
彼らは下らないことを心配しまくって旅をつまんないものにしている。
たとえば、自分から選んで旅に出たくせに、旅に出た間、帰ったらちゃんと職に就けるか、
社会復帰できるか、なんてことを日々心配している。
ルートはどうしよう。安全だろうか。
目的のイベントに間に合うように何日までに目的地にたどり着けるだろうか。
行き先への交通手段はどうしよう。効率良く、できるだけ安くいけるだろうか。
どこに泊まろう。
人間は大きな悩みが無ければ結局小さなことをうじうじと悩むものだ。
部屋に残してきたバックパックは漁られていないだろうか。
大切な貴重品は無事だろうか。
カメラのメモリーは充分持つだろうか。電源は?
ちゃんと現地人価格で物を買えているだろうか。
誰かに襲われないだろうか。
数百円をボッタくられていないだろうか。
今日、ブログには何を書こうか。
明日の天気は良いだろか。。
そんな、常識的な心配ばかりして貴重な時間を楽しみきれない旅人は案外たくさんいる。
今回の旅の最重要ポイントはしっかり四日後に香港に帰ってくることである。
交通手段も宿も何も予約していないのでは、ちゃんと帰ってこれる保障はない。
その心配をずっとしていたのでは、楽しい旅も全然楽しくなくなってしまう。
だから、最低限の保険をかけることにした。
それで旅に安心して集中できるなら全然安いものだ。
香港で旅行会社に行くなら Hung Lung Centre
以前上の記事でも紹介した旅行会社で、帰りの切符を買っていくことにした。
桂林から深センへのK950号。
夜22:20発。翌日12時頃深セン着。
直前だったので、一番悪い席の硬座しか買えなかった。
価格は218元。チケットの元値は128.5元だから差額は手数料だ。
ちなみに陽朔には列車が通っていないので、電車で帰るためには一度桂林まで北上する必要がある。
中国の電車のチケットは極めて入手が困難で最低数日前でしか手に入らないことを僕は知っている。
さらに、バスのチケットは基本当日まで予約ができない。
このチケットさえ持っておけば、バスのチケットが手に入らず、仮に過酷な電車の旅になろうとも、
最悪の事態、香港に帰ってこれないこと、だけは避けることができる。
これでもう勝ったも同然だ。
あとは、どうやって陽朔までたどり着くか。
たどり着けさえすれば帰ってくることはできるだろう。
ここで、電車が何かトラブッてキャンセルになるかもしれない、なんてさらに心配しちゃう人もいるかもしれない。
さすがに、そのときは諦めるだけだ。
人生、諦めも肝心。
こうして、大いに保険をかけて僕の大冒険は始まるのである。
人間は弱い生き物である。
心配性の生き物である。
結局、どんな大冒険をするにしたって、心配事は少ないに越したことはないのだ。
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