深センスタイル ① 深センの基本情報

JETROの深センスタイルという調査レポートを見てみた。
政府関係の機関が発行しているレポートだから、きっと堅苦しいんだろうと思いきや、大違い。
写真とか図が多くてとてもわかりやすい。
これを作ってる人は読む人のことをすごく考えてる。
愛すら感じられる。
もう感動ものである。
こんな風に深センのことをしっかり紹介しているレポートは見たことがない。
地球の歩き方はもっているけど、そういう観光目的じゃなくて、一般的なその都市のことを知りたい人にとってとても素晴らしい出来栄え。
話は変わるけどそもそも中国華南地方の地球の歩き方の質の低さは半端ない。
どうしてこんなに日本人のいる地域なのに、現地調査を大してしていないことがありありと伝わってくるような本になってしまうのだろう。
地球の歩き方じゃなくても、この華南地方を取り上げた旅行雑誌はほとんど見たことがない。
もっぱらビジネス目的の地域で観光都市としての価値も人気も低いからだろうけど、
深センとか広州のことをもっと知りたい僕としてはさびしい限りである。
そんな僕にこのレポートは大変役に立った。
深センスタイル プロローグ
まず、出だしの「そもそも深センってどこにある!?」からして良い。
そもそも深センがどこにあるか知らない人が大半だということをわかって作っている。
こういうのが抜けていて、ある程度知識がある人しか使えないレポートは案外多い。
深センは面積約1953平方キロメートル、人口推定1400万人
面積2187平方キロメートル、人口推定1300万人の東京都とほぼ同規模の都市とのこと。
何度か行ったことがあるけど、そこまででかいとは知らなかった。
一人当たり域内総生産は(GRP)は92,772元で北京、上海、広州を抜いてトップだ。
平均年間給与は46,715元で、約60,000元の北京、上海と比べるとちょっと少ない。
平均28歳の若い街であることがその理由かもしれない。
住居費は年間2400元ほどで3都市よりかかる一方で、
教育文化娯楽費用が他都市よりも少なくて2,600元程度。ここでは4,000元の広州が突出している。
広州が文化的に進んでいるというのは意外だった。
香港の影響が強くて民度が進んでいるのだろう。
一方で深センは出稼ぎの都市なので、遊びに金を使う人が少ないのだろう。
レポート内に含まれているデータに統一性がないのが唯一の欠点か、
わかりやすくするほうを優先してデータの価値はあえて犠牲にしたのだと思う。
どうやって計算したのか疑問は残るけど、深センでは可処分所得が年間29,000元で3大都市より多いことになっている。
深センの中国人が一般的に生活レベルが他都市よりも高く、中国トップレベルであるということは言えそうだ。
半分くらいの人は広東語を話すことができないらしい。
ますます広東語を勉強する意欲が失われるというものだ。
香港にきて初めのころ僕は、広東語をしゃべれるようになろうと語学学校に通っていた。
日本人からは偉いと褒められるものの、香港人からは覚えても無駄だからやめたほうがいいと言われて萎えた。
結局半年くらいで諦めてしまった。
英語でコミュニケーションできすぎるのも問題かもね。
深センには華強北という秋葉原的な場所があることをはじめてこのレポートで知った。
きっと周辺の工場で作られた安い電気製品がたくさんあるんだろう。
是非次に深センに行くときは華強北に行ってみたい。




コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です