電車の到着駅は韶関東駅。
人口50万人程度の広東省北部にある中級都市。
駅から降りてすぐのところ、でかでかと看板で歓迎してくれたツーリストインフォメーションセンターは閉店していた。
韶関は武江と湞江の二つの川が交わるところにある。
韶関東駅は普通の列車の到着地点で、街の中心にある。
韶関駅というのもあるけど、それは新幹線の駅で、街からは少し離れたところにある。
向こうの山の上に五重塔っぽいものがニョッキしてて気になった。
しかし韶関にはあまり用は無い。目指すのは丹霞山。
駅を背にして左手前に丹霞山行きのバス停がある。
おんぼろバスが待機。ここからさらに一時間バスに揺られて行かねば目的地には着けない。
そんなに大きな町ではない韶関は、少し走ればすぐに田舎の雰囲気になる。
茶色い川。
そして丹霞山バス停に到着する。
時刻表を見ると、以外と深センまで直通バスがあることを発見。
何度も乗り換えとかしなくても帰れるんか。。
中国は本当にバスが網の目のように走っている。
僕は帰りの電車チケットを購入済みなので、もはや関係なし。
丹霞山の周りは、宿場町だった。
丹霞山観光のためだけにできたことが見え見えな、無機質な感じの宿場町だ。
向こうのセンスの無いゲートが、丹霞山への入り口。
何となく寂しさを感じる。宿泊施設の数に比して明らかに観光客の気配が少ない。
まあ、時間が時間だからだろうか。
ここに来てる観光客なら、たいてい昼過ぎのこの時間は園内にいるだろう。
それにしても芸がない。どこでも思うけど、どうして中国人はこう同じような商売を固まってやろうとするんだろう。
こんなにどんぐりの背比べで商売したら、供給ばかり増えて、みな儲からない共倒れになることが目に見えているのだが。
ゲートの反対側、宿場町の入り口には何やら、寂しげなリゾートっぽい施設が作られている。
丹霞山をこよなく愛する人がここに別荘を購入するのだろうか。
まったく理解不能。丹霞山のためだけに近くに住もうなんて人はいないだろう。
センスが無いというか、意味が分からない。
とはいえ、まだ見てないので、見たらここに住みたくなっちゃうくらい凄い世界遺産なのかもしれない。
僕はそんな宿場街の似たり寄ったり宿には目もくれず、少し離れたここに来た。
ここはBooking.comの口コミでもすこぶる評判がいい。中国で最高の宿と言ってるひともいるくらいだ。
建物からしていい雰囲気。
エントランスもいい雰囲気。確かに、この小洒落感を中国で感じるのは珍しい。
部屋は十分きれいで広々。
シャワーとトイレ、洗面台も綺麗。
建付けの悪い引き戸を開けるとベランダには椅子もあって寛ぎ空間が。
下の炊事場で食材を洗ってる女性たちを眺めたり、
向こうで農作業をしているじいちゃんばあちゃんを眺めながら本を読める。
建物の向こうは古い集落がある。昔から住んでいる人たちの家々だろう。
宿のカフェも極めてお洒落。
こういうところで、一日だらだらしたりするのが僕は好きなんだよ。
欧米人が好きになるのも大変納得。
宿泊施設はアタリを引いて、がぜん元気が出てきたヒロだった。
原色客桟 - Booking.com
値段は一部屋5000円弱。
ここを拠点として丹霞山を攻める。