東洋のベネチア旅 馬降龍 5



自転車を借りて、サイクリングへ。

赤坎からさらに南西へ。馬降龍という場所を目指すことにした。




鳥の強烈なにおい。




馬降龍碉楼群は5つの村がひとつになってできた。

村の中には13の碉楼jがある。

碉楼(ちょうろう)とは、石造りの高い建物で、建設は明代末清初あたりから始まった。

盗賊などから自分達の財産を守るために村人が作った要塞。

多くは社会的な混乱の時期、19世紀末から20世紀にかけて建設されたのだそう。

お金持ちになって海外から返ってきた華僑がこうした碉楼を建設した。

海外の建築様式を取り入れ、中洋折衷の独特な建物になった。

それが評価されて世界遺産に登録されたのだという。

確かにこの楼は、世界のどこでも見たことのない、独特なもので面白い。

でも、少し眺めていたら飽きちゃった。

だって、僕にはコンクリートのビルにしか見えなかったから。

100年以上の歴史のある建物なのだろう。

でも、ビルはビル。


なーんか、いつまで眺めていても飽きないとかそういう類のものじゃない。




それよりも、その楼の周りに寄り添うようにして立つ、石造りの家屋に心を惹かれる。

小さな石のブロックを一つづつ積み上げてつくった家。どれだけ手間がかかるだろう。

コンクリートで作っちゃったほうが楽に決まっているから、今の時代では全然合理的な建築物ではない。

でも、そうした家屋が今なお現役でそこにあって、村人たちが普通に暮らしている。

こっちの方が僕にはずっと貴重に思えた。





村を後にして、また自転車をこぎ、次の目的地を目指す。


馬降龍の地図。


趣のある街並みだけど、全てが全て美しいわけではない。ごみも沢山ある。

中国人は自分の敷地外のごみに無頓着。たとえ自分の街でも好き放題ごみを捨てる。
それが僕の理解する中国人像。


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