HSBCの口座を開設することを目的にわざわざ日本から香港へ旅行に来る人達は結構多い。
その理由は何か。
まず海外に口座を持てるというその特別感は一種のステータス的魅力がある。
もちろん、それだけじゃなくて、海外に自分の秘密口座を持ちたいというニーズもある。
これから国を超えての情報公開が進むようになれば隠し口座を持つ意味は薄れてしまうかもしれないけど、
依然として、個人レベルで海外口座をもっている場合、足がつく可能性は国内より断然低い。
だけど、何より香港の税制が魅力となっている。
配当、売却益に係る税金がゼロ。
日本で投資をしていたら20パーセント近くとられる税金が、香港ならタダになるわけだから、
香港で資産運用しようと考えるのは、ある意味当然の事と言える。
とはいうものの、実は日本に居住する人は、海外で得た利益であっても、原則として日本でも確定申告して、
納税しなければならない。
上記のように税金がタダになるのは、あくまで香港に住んでいる人間だけだ。
では何故HSBCの口座をわざわざ造りに来る日本人がこんなに多いんだろう。
それは、実質的に法律違反を犯しても納税義務を回避したいという人が多いから。
そして、海外にある金の動きをを取り締まることが、日本はできないから。
僕みたいに香港に住んでいる人間なら、当然香港の銀行の口座は簡単に作れる。
では、日本人が香港の口座を開設するには何が必要なんだろう。
友人Xが日本から遊びに来たので、一緒に口座開設に挑戦してみることにした。
まず、必要な書類は以下ということが判明。
①パスポート(当たり前にもってる)
②運転免許証(普通にもってる)
③運転免許証の英文証明(普通もってない)
この3点セットさえあれば、日本に住んでいる人でも口座を作ることができるらしい。
なんて簡単な!
しかし、英語ができないと口座は開設できないよ。と担当者に釘を刺される。
一応大学を出ている友人Xも今はアラサー、当時試験を切り抜けた英語はどこかに飛んでいってしまい、
まともに言えるのはサンキューくらい。
信じられないけど、英語ってやっぱり練習したりしないと本当に聞き取れないものらしい。
これは、日本人にとっては大きな関門なのか。
銀行で、「開設できましたー!!」とか喜んでいる日本人を見ると若干軽蔑してしまうけど、
実際、めったに海外に来ない人にとってはそのくらい大変なことなのだ。
いずれにせよ、運転免許証の英訳が無ければ口座は開設できない。
あらかじめ日本で用意してくれば問題ないものの、今は思いつきの僕たち。
何とかならないかと調べたら、領事館でそういったサービスを行っていることがわかった。
なので、セントラルの領事館まで行ってみた。
日本人領事館はとても親切で、癒される。
英訳も対応できるらしいけど、ある程度日数が必要とのこと。
どうしてもすぐ必要なのだとごねていると、領事がわざわざ出てきてくれた。
がんばって2営業日で対応してくれるという。料金は300HKD(約5000円)とのこと。
今回は思いつきだったので、友人Xはすぐに帰ってしまうから2営業日も待てない。
ここであきらめることにした。
だけど、平日3日くらいの余裕があれば、HSBC口座は作れてしまうことが判明した。
あ、あと口座を開設するにあたっては10000HKD(15万円)くらい用意しておかなければならない。
これは開設したあと、すぐに入金することを求められるため。
でも、口座開設しようってわざわざ香港来るくらいなんだから、そこはハードルではないよね。
このHSBC口座開設。
昔はもっと簡単にできたらしい。
だんだん、世の中厳しくなっている。
夢の海外口座を持ちたいなら、今でしょ。