おそらく香港に住んでいる人でも行ったことがある人はほとんどいないであろう、
穴場中の穴場を紹介します。
まず、予約して向かうところはここです。
事前予約必須。その理由は行ってみればわかります。
このなんの変哲もない、流行っていないコーズウェイベイの外れにあるレストラン。
ここで、まず支払いを済ませると、店員のおばちゃんが乗り場まで連れて行ってくれます。
場所はここ。魔法少女マジかマジか。
なんかおばあちゃんと椅子です。
その先は堤防に囲まれた船の停泊所。
しばらくすると、一隻のサンパンがよっこらよっこらやってきます。
手漕ぎ船です。
おばちゃんが漕ぐ船に乗って進んだ先にあるのがここ。。
いくつかの船がくっついて浮かんでいる、秘密の船上レストラン。
どうして、こんなところにこんなものがあるのか。
すべては謎。
なんでこんなところで飯を食わなきゃならないのか。
そんなことを気にする人は来ちゃいけません。
一つ一つの船ごとに一つだけテーブルと椅子が用意されていて、
一番端にある調理場で作られた料理がテーブルに運ばれてきます。
まずはエビ。一般的な香港の海鮮料理ですが、味は旨し。
そしてカニ。これがここの特別メニュー。これだけのカニを贅沢にしかも格安で食べられる。
それがここの醍醐味だったわけです。
この残飯のような焦げたオニオンだかニンニクだかの味付け。これが特別なのです。
焼きそば。
さらにマテ貝も出てきます。
ムール貝も出てきます。
最後のしめは麺におかゆ。
おかゆは独特の気持ち悪い味で若干のマイナスポイント。
しかし、これだけの贅沢な料理が一人300HKD程度で食べれます。
ちなみにお酒は缶ビール一本だけ出てきました。
なので、飲みたい人は持ち込みする必要があります。
持ち込み料は無料。
だけど、おしっこになったらこの船の上でどうしたらいいのでしょうか?
その答えがここにあります。
椅子の下に置いてあるのが便器。
そして、それを覆うようなカーテン。
そう、下にタレながしてするわけです。
しかしテーブルに近すぎでしょ。
連れてきた女子がここでしてたら興奮して、メシウマです。いや、メシマズです。
男はそのへんでタチション。
正気の沙汰とは思えません。
ここに来るまえに、トイレを済ましておくのは必須です。
何隻かある船は結構お客で埋まっていましたが、どこのお客さんも食べ終わったらそそくさと帰っていきました。
飲み物が一本だけというのも、これで理由がわかりました。
しかし、船の上で食事といっても、贅沢な風情もなければ、素晴らしい景色もありません。
ただ、船の上で少し揺られながら飯を食っているだけです。
ほんとうにそれだけです。
でもなんなんですかね、この怪しいかんじ、たまらなく面白い。
きっと忘れられない思い出になること間違いなし。
ちなみに、お腹は壊しませんでした。
この船から、釣り糸を垂らして手に入れた海産物を使って飯を出してるんじゃないかと、
若干心配になりましたが、そんなことはなさそうです。
ご飯を終えると、おばちゃんが船を漕いでまた陸まで連れて行ってくれます。
命をおばちゃんに委ねているというこの危機感も、一層ここでの体験を素敵なものにしてくれます。
ここに食材を持ってくる労力にせよ、
渡し舟を漕いでるおばちゃんたちの人件費にせよ、
ほんとにどうしてこんなしょうもない場所にレストランが存在しているのか謎です。
許認可なんてあるわけないでしょう。
そんな奇想天外なコンセプトを楽しめる人には是非一度行ってみることをおすすめします。
Shun Kee Typhoon Shelter - Openrice